学生時代に考えていた「外国語を活かし、ものづくりに携われる仕事」

学生時代は英文学科を専攻。第二外国語で選択したドイツ語にも本腰を入れて取り組み、英・独両言語の習得に励みました。ドイツ留学中には自動車メーカーへのインターンシップに参加した友人の体験談をきっかけにものづくり産業へ興味を持ちはじめ、将来は複数言語を活かしながら、ものづくりに携わる仕事がしたいと考えていました。
就職活動は、ものづくりだけでなくさまざまな業界・企業の説明会に出向き、魅力性だけでなく適性の有無をポイントに業界を絞りました。最終的に外国語の活用、ものづくりとの関わり、さまざまな顧客・メーカーと関係を築ける可能性の幅広さから、機械商社を志望するようになりました。

現在は製鉄業界向けに、国産・輸入機問わず、自動化を目的としたさまざまな機械の販売に携わっています。当部が扱う輸入機の多くはドイツ製ということもあり、英・独両言語を用いて毎日メーカーさんとコミュニケーションを取っています。結果的に学生時代に考えていた「外国語を活かしながらものづくりに携わる仕事」という念願を早々に叶えられ、充実した日々を過ごしています。
時にはドイツへ海外出張に行くこともあります。打合せ、交渉、機械動作確認といった業務だけでなく、同行する日本のお客様にドイツの文化を楽しんでもらうことも重要な仕事の1つです。機械商社が持つひとことでは表現できない業務の幅広さに、楽しみと新鮮さを感じています。

入社前に想像した「営業」とのギャップ。

入社前、営業とは「技術的要素に深く関わらず、売買代金業務などのフロント部分が業務の中心」と考えていました。しかし実際は、私たち営業が技術的な内容を把握し、機械の細かな仕様決めに対して、お客様と機械メーカーさんの間に入って主導していく側面が大きく、想像以上チャレンジングな業界に入ったなと思いました(笑)。
また、入社前まではデスクワークと打合せがメイン業務と思っていましたが、実際は作業服・ヘルメット・フルハーネスを身に着け、お客様と共に工場で現場作業に立ち会う機会が多いことに驚きました。現場との距離が近いことは、入社前後で1番大きく感じるギャップでした。
学生時代は機械・技術的な分野から遠い世界にいたため、入社から2年が経とうとする今も、知らない業界用語や機械知識と格闘しています。例えば、お客様との打ち合わせの中で、知見のない分野や聞いたこともない言葉に苦労し、どうにもならない状況に直面することがあります。そんなときは、先輩や同僚からレクチャーや助言をいただき、時にはチームとして最善策を考え、難局打破に立ち向かいます。
1年目から複数のプロジェクトを担当させていただき、お客様と打合せや交渉を行う機会が多数ありました。担当開始直後はお客様とうまく折衝できず、厳しいお言葉をいただくこともありましたが、上記のように先輩方のフォローによって状況を切り抜け、辛抱強く場数を踏んで経験を増やすことで、今ではお客様に信頼を得られる関係を形成しつつあることを実感しています。まだまだ業界の「一人前」となる途上ですが、さらなる成長に向けて邁進しています。

メーカー、お客様、そして社会全体。「三方よし」を目指して。

常に意識しているのは、伊藤忠グループの理念である、メーカーさん、お客様、そして社会全体が恩恵を享受する、近江商人の「三方よし」という理念です。今は自動化を目標とした機械を主に販売に注力していますが、メーカーさんに技術力を発揮できる機会を提案することに始まり、メーカーの技術力によりお客様の省人化を手助けし、やがては製鉄業界の生産性を改善させることでものづくり産業(社会)に貢献することを目標としています。
就職活動の際に大事にしてほしいことは、自分がその会社で働くイメージが具体的に湧いてくるまで情報を集めることだと思います。見栄えの良い情報が一方通行となる会社説明会だけでは情報が不十分で、働くイメージはいくら膨らんだとしても実際は漠然として真実性が欠けているかもしれません。情報収集の一例を挙げるとすれば、現場で働く社員から良い面・悪い面問わずリアルな声を聞く機会を探すことではないでしょうか。社員の声は、自分が働く姿を明確に想像させ、その企業が自分にフィットするかを判断する手助けとなります。納得のいく会社選びができるまでこだわりを持ちながら、就職活動をぜひ頑張ってください。

※この記事は2019年12月のインタビュー当時の内容となります。