現在は、日本全国のお客様へ丸編機(ニット生地の生産装置)の販売と、一部海外のお客様を担当しています。機械本体の販売以外にも、部品・修理・メンテナンスなども対応しています。入社以来、ずっと繊維業界にいて、織機→染色仕上機→丸編機と担当が代わっていきました。また、担当エリアも関西・北陸・東海・関東などだんだん広がりました。キャリアとしては、後輩が入った分違う担当になったり、ちょっと難しいお客様になったり…そういう意味で少しずつレベルアップした感じはあります。
私たちは商社なので、営業としての自由度は高いと思います。メーカーは基本的に自社製品しか販売できません。良い機械ならいいですが、売れにくいものでも、どうにかして売り続けないといけない。商社は「もっと別の商品を提案したらどうだろう」と考え、別工程の商材を紹介するなどの選択肢があります。メーカーの営業担当者からは、うらやましがられることもあります。
9年目になって成長を感じることでいうと、最近は各お客様個別ではなく、担当している商権やエリア全体をみて計画を立てられるようになったことですかね。営業=ただ“物を売る”っていうのとはちょっと違うかなと思っていて、商品を売りにいくとき、どう売るか以外に、アフターフォローを考え、このエリアにどう売るべきか、お客様と私たちにちゃんと利益になるかまで計算して上司に相談しています。もともと、私たちの部門は、わりと営業担当の意見を拾ってくれるほうですが、上司の理解を得られると「それならこういうやり方に変えようか」といったアドバイスももらえてありがたいです。
私は、合併まえの旧伊藤忠システックに新卒で入社しました。当時、1年目は大阪泉州地区の織屋にタオル織機を販売することが定番で、ここでいろいろ勉強しました。主力である織機について学べるのはもちろんですが、大阪のおっちゃんたち相手なので失礼があったりするとめちゃめちゃ怒られるんですよ(笑)。機械のことがわからないのに知ったかぶりをして怒られたことも思い出の一つです。社会人としての基礎的な部分は、会社の研修もありましたが、お客様に教えてもらったなと感じています。
現在の担当では、お客様は会社のオーナーであることが多いので、ふだんからお客様先に出向くことが多いです。組織のところもありますが、家族で操業している会社も多く、なかなか「電話やメールだけで」というわけにはいかないですし、契約書にハンコだけ押して送り返してほしいというのも失礼。新しい契約についても、電話がきて「これ買うわ」と言われることはまずないので、最近何を考えているのか、どういう投資がしたいのかを聞くために顔を出しています。
営業においては、信頼を積み重ねて関係性を築くことが最重要だと感じています。当社に求められることはお客様によって違いますので、それぞれアプローチの仕方を変えるように意識しています。それと、いろいろな担当をさせてもらったことで知識がつき、お客様と対等に話せるようになったので、提案の幅も広がりました。
これまでも輸入業務で海外(主にヨーロッパ、中国)とのやり取りはありましたが、最近担当し始めた輸出業務は新興国との案件も。私たちの部は、ベトナム、インド、バングラデシュ、パキスタンあたりが取引の多い地域です。輸入のときと業務も感覚も違うのはもちろん、語学に苦労しています。というのも、私は関西弁しかしゃべれない生粋の大阪人(笑)。それと文化の違いも大きいです。国によって仕事に対する考え方が違うので、たとえば、緊急度に対する認識が日本とは違ったりします。でも、輸出案件に限らずですが、海外とコンタクトしていると、国内では得られない有意義な情報が入ってくるのはおもしろいです。
今後やってみたいことは、大型案件の獲得です。現在の私の担当は、比較的小額の案件で、数で勝負しています。基本は、いまの担当をしっかりと対応しつつ、追加でヒリヒリ感のあるような大きな案件で、オーダーメイドの機械とか入れたいですね。
私たちの会社は、上司・部下という厳しい関係ではなく、上との距離がとても近いのが特徴だと思います。こちらから提案を上げて、OKであれば進めさせてくれる、むしろウェルカムと捉えられるくらいです。したことはないですが、おそらく社長にも直接相談できます。社員同士の雰囲気も良く、コロナ禍以前は、若手で旅行なども行っていました。元気で、しゃべれて、常識ある人と一緒に働けることを楽しみにしています!私としては、ちょっと生意気くらいの方がうれしいです(笑)。